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着物を分けると



現代では 普段から着物をお召しになる方は 本当に少なくなりましよね。


そうなると、まず思い浮かぶのは 正装のお着物。


例えば お嬢様の成人式や結婚式におめしの お振袖。


これも、袂の長さによって 本振袖  一番かしこまったもの 中振袖  成人式などで見かけるあれです。

小振袖 60㎝前後のもの。卒業式などで。





と分けられます。 袂が短くなるほど、略式になります。






この振袖というものは、夫のいない方のみが お召しになれるものなのです。


なぜなら、「霊の国」日本では

女性はこの振袖のたもとに 愛の言葉を込めて振ると 愛しい人に届けることができると いわれていたからです。


万葉の時代 額田王の、こんな歌があります。


あかねさす 紫野の行き 標野(しめの)行き  野守のもりは見ずや 君が袖振そでふる


あね色を帯びている、 あの紫の草の野の御料地を行きながら、 野の番人は見ていないかしら、 あなたがこうして手を振って 愛の言葉を私に伝えているのを という意味です。


つまりたくさん愛の言葉を振袖のたもとに 吹き込んで 愛する人に届けるために 乙女にたもとは、長くできているのです。


だから 人妻になると 長い袂は、いらなくなります。


短く「留めて」しまうのです。 1尺3寸ほどの袂を 「留めそで」というのは こんなわけがあるのです。


人妻になってからも 愛の言葉を、投げ与えるのは

ご法度というわけですね。


長い袂の着物は ひとり身の女性の特権ですよ❣ おもしろ~~いでしょ! 明日は、大人の女性のお着物について お話します。


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